第7回、ボリンジャーバンドの極意

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(受講生:フルカバー君)

小次郎講師直伝、チャートの極意 第07回

ボリンジャーバンドの極意、前編

ボリンジャーバンドって、なんだか耳にしたことがあります、小次郎先生。

フルカバーくん、良く見ると、耳がピンって立ってるんだね-。FX好きの珍しいカバくんなんだね、

ボリンジャーバンド分析

1、ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは米国の現役テクニカルアナリスト、ジョン・ボリンジャー氏が1983年に考案したテクニカル指標です。ボリンジャー氏は大変な日本びいきで何度も来日しています。ボリンジャーバンドはテクニカル分析にボラティリティという概念を持ち込んだということで大変な人気を博しています。

2、計算式

ミッドバンド=20日移動平均線
※シグマ=20日間の終値から算出した標準偏差
+1シグマの線=ミッドバンド+1シグマ
+2シグマの線=ミッドバンド+2シグマ
-1シグマの線=ミッドバンド-1シグマ
-2シグマの線=ミッドバンド-2シグマ

ボリンジャーバンドの計算式は難しくありません。真ん中にあるのは20日移動平均線です。本日を含めた過去20日の終値を元にして計算された単純移動平均線です。後は標準偏差(シグマ)をひとつずつ足したり引いたりして線を作っているだけです。

ボリンジャーバンドは図のように5つの線で表示されることが一般的ですが、時に、+2シグマ、ミッドバンド、-2シグマという3本の線だけのボリンジャーバンドも見かけますし、5つの線の両側にさらに+3シグマ、-3シグマという線を引いた7つの線のボリンジャーバンドもあります。どれも間違いではないのですが、今回の説明は5つの線で解説します。

標準偏差のことをシグマといいσという記号やΣという記号で表します。標準偏差って聞いただけで難しい感じがしますよね。そのために、ボリンジャーバンドの仕組みを複雑なものだと思っている方が多いようです。真ん中は普通の移動平均線、その上下に標準偏差ずつで点を打って、その点をつなげたものがボリンジャーバンドだと思えば、実はとてもシンプルなものなのです。ただし、標準偏差を理解すればですが。

3、標準偏差を理解しよう

標準偏差とはデータのばらつきがどれくらいあるかを数値で表したものです。データのばらつきとはボリンジャーバンドで言えば、過去20日間の価格変動が大きいか小さいかということだと思えばほぼ間違いありません。そうボラティリティですね。

標準偏差は偏差値を計算するときによく使います。偏差値、皆さん覚えていますか?大学受験のときによくお世話になりましたね。その計算の源となっているのが標準偏差です。例えば平均点が50点のテストで70点を取れば、それなりに優秀ですが、平均点50点と言っても、100点から0点までいる中で平均点50点ということでしたら、70点というのは少し頑張ってるねという位置づけです。それに対して、トップが75点、最下位が25点、平均点が50点ということでしたら、70点というのはトップクラスの成績となります。それを識別出来るのが標準偏差です。

偏差値はそのような考え方を推し進めて、70点というのがどれくらい優秀なのかを突き詰めたものです。偏差値で70超えというと、もう東大を目指してもいいレベルとわかります。その偏差値ですが、平均点を偏差値50として、そこから標準偏差分1つ上の点数なら偏差値60、さらに標準偏差分上の点数なら偏差値70、平均点から標準偏差分下の点数なら偏差値40、二つ分下の点数なら偏差値30です。これってボリンジャーバンドと似てませんか?

【ボリンジャーバンドの計算式】
+2シグマ・・・ミッドバンド+2シグマ(標準偏差)
+1シグマ・・・ミッドバンド+1シグマ(標準偏差)
ミッドバンド・・・20日移動平均線
-1シグマ・・・ミッドバンド-1シグマ(標準偏差)
-2シグマ・・・ミッドバンド-2シグマ(標準偏差)

【偏差値の計算法】
偏差値70・・・平均点+2標準偏差
偏差値60・・・平均点+標準偏差
偏差値50・・・平均点
偏差値40・・・平均点-標準偏差
偏差値30・・・平均点-2標準偏差

いかがですか?ボリンジャーバンドの計算式と偏差値の計算法がイコールだとわかっていただけましたか?つまりボリンジャーバンドとは何かとひとことで言えば、相対的な価格の高さを偏差値で表したものなのです。

標準偏差という言葉だけで難しいイメージですが、ここさえ理解をすれば一気にボリンジャーバンドの理解が進みます。

4、誤解が多いボリンジャーバンドの売買サイン

ボリンジャーバンドの売買シグナルで次のような話を聞いたことはないでしょうか?

+2シグマの線を価格が超えたら買われすぎなので、売りサイン
-2シグマの線を価格が超えたら売られすぎなので、買いサイン

間違いとまでは言えませんが、誤解を与える売買シグナルなので注意が必要です。上記はもみあい相場のときにだけ有効でトレンドが発生すると騙しだらけになってしまいます。

世間でこういう話がよく語られています。統計学上データ(ボリンジャーバンドの場合は価格)が+1シグマから-1シグマの間に存在する確率が68.3%、+2シグマから-2シグマの間に存在する確率が95.5%だと。すると、価格が+2シグマを超えたり、-2シグマを割り込んだりすることは残りの4.5%ということになります。そういう滅多にないことが長続きすることはないですから、+2シグマを超えたら売り、-2シグマを超えたら買いという結論が導き出されているのです。

この説にはいくつか間違いがあります。まず、この統計的数字が成立するためには条件があり、データのばらつきが正規分布の時だけそうなるのです。正規分布とは次の図のように真ん中が高くて左右に少しずつ減っているデータの分布です。例えば日本人の平均身長などというデータは真ん中が一番高く、両脇に少しずつ減っていくというのがわかると思います。これは正規分布です。

それに対し、ボリンジャーバンドで採用しているデータは20日間の終値ですから、正規分布ではありません。最初から前提が違うのです。ただ、正規分布でなくても+2シグマを超えること、-2シグマを割り込むことが滅多にないというのは事実です。ということは今が-2シグマより下であれば、やがて-2シグマの内側に戻るということです。ここまでは間違いないのですが、-2シグマの下にあったものが-2シグマの内側に戻るということと価格が上昇するということは実は、イコールではないのです。

上記図をごらんください。①②③のケースで-2シグマを割り込んだ時期があり、その後-2シグマの内側に価格が変化しています。しかし、価格はごらんのとおり下がっています。-2シグマの下にあった価格が-2シグマの内側に戻るというとイメージとしては上昇するようなイメージですが、下降トレンドが続いているときは、こういうことがよく起こります。

ということで、ボリンジャーバンドの売買シグナルとして、世間によく知られている-2シグマを価格が下回ったら買い、+2シグマを価格が上回ったら売りというセオリーはもみあい時にしか使えないということをまずは認識してください。

5、ボリンジャーバンドは3つの要素で出来ている

では正しいボリンジャーバンドの理解に進んでいきましょう。ボリンジャーバンドは3つの要素で出来ています。その3つとは「移動平均線」「標準偏差」「ストキャスティクス」です。

【ボリンジャーバンドは3つの要素で出来ている】
1、移動平均線
2、標準偏差
3、ストキャスティクス

移動平均線と標準偏差はわかりますが、「ストキャスティクス」がどこに隠されているのかと思いますね。それを次回説明します。まずはわかるところからお話しましょう。移動平均線はミッドバンドが移動平均線そのものです。そして標準偏差、ボリンジャーバンドではボラティリティと言った方がわかりやすいですね、それは過去20日間の値動きが大きかったか小さかったかということです。それがバンド幅でわかります。バンド幅とは+2シグマ(バンド上限と呼びます)から-2シグマ(バンド下限と呼びます)までの幅です。

これは視覚的にわかりますね。ボリンジャーバンドの特長はボラティリティが直感的にわかるということです。バンド幅が大きければボラティリティが大きい、バンド幅が狭ければボラティリティが小さい。その小さい状態が続くとしたらもみあい相場だとわかります。その後バンド幅が広がるということはトレンドが発生したということが想像できますね。

このようにバンド幅を見るだけでトレンド発生が読み取れるのです。次回はストキャスティクスがどこに隠されているかをお話し、3つの要素で分析するという話をしっかりと解説したいと思います。

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